老母の移住計画①

2022年お正月、2年ぶりに親族が顔をそろえたお正月、ついに田舎で一人暮らしをしている母が、私の住む街に移住することを決意しました。私のきょうだいも私と同じ街近辺に住んでいるため、この20年の間に何度か移住の話は出たのですが、母が首を縦に振りませんでした。

 

でも今回は母が決めたのは、コロナ禍の「深い孤独」があったからです。この2年ほど、私もきょうだいも田舎の実家には帰れなくなり、母がこちらに遊びに来ることもなく、母自身もお友達とのお出かけもなくなって、想像以上に不安だったとのこと。いつも気丈で、どちらかというと一言多い気が強い母ですが、コロナ禍での生活は「とても辛かった」と言って一瞬涙ぐんでいました。

 

我が家から徒歩で行けるところにある「ケア付き分譲マンション」に母と見学に行きました。部屋の広さや階数によって、最初に数百万から1000万超を支払い、さらに月々7万円から10万円の管理費が必要です。

 

きょうだいと母が集まって、母の資産を計算し、年金と合わせて検討した結果、一番狭い部屋でなんとかなりそうだということになりました。私たち子どもたちからの援助が必要ないということがわかり一安心でした。モーレツサラリーマンだった亡父、そして何より高度経済成長時代という輝かしい時代のおかげです。

 

何部屋か空いている部屋があるので、もう1回見学に行ってみて、決定する予定です。部屋のリフォームをどうするのか、田舎の実家の山のような家財をどうするのか、そして一番の問題は空き家になる実家をどうするのか、になりそうです。